出会いと絆
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『パニック障害』体験記 ~それでも空はひろがっていて、雲は流れていく~

パニック症(PD=panic disorder 、旧名「パニック障害」)という病気を知っていますか? それは、俺にとって 「 恩師 」 です。だから俺は “ 完治 ” なんかより、ずっと先まで歩くつもりです。

『経緯』24 パニック障害と、出会い。 


2008年、2月。




今年もきた。2008年、一発目の・・

「そろそろ、髪を切らなきゃ限界だ・・・」のとき。



何度もこのブログで書いているが、美容院に行くのは本当に怖い。

もう1年以上、毎回、美容院をかえていた。
探していたような気がする。
何を探していたのかもよくわからないけど。







ある日の仕事の帰り道。

職場から家へ向かう最短ルートの途中にある、1件の美容院が目にとまった。

その店の名前は『POSSY(ぽっしぃー)』


こう言っては失礼かもしれないが、
近所の奥様方しか来ないような小さな店だった。

美容院の外装って、たいてい“オシャレ感”をアピールしてくるけど、
その店は、飾らず静かに、そこにあった。





ドアの前に立つと店の中が見えた。予想通りな感じ。

切り終わったおばさんと、美容師のおばさんが雑談していた。
客も一人、店員ももちろん一人だ。



意を決してドアを開けると、
入ってきた俺を見て、客のおばさんは帰っていった。

「いらっしゃい。」

店のおばさんが、明るくやわらかい声でむかえてくれたけど、
店に入って俺は反射的に感じた。

(やっぱ、場違い!!!)

だけど、入ってしまったから切ってもらうことにした。









椅子に座るといつものように、どんどん鼓動が激しくなっていった。
苦しい。気持ち悪い。指先からどんどん冷たくなる。


だけど、俺の髪を切りながら、
はずんだ声で、自分で言って自分で笑ったり、明るくやわらかく話しかけてくれる、
そんなおばさんの雰囲気がなんとなく心地よくて・・・

なんて言うか・・変な表現だけど、
一人で密かに苦しんでる今の状態が、ばかばかしく感じられた。








全然、平気だったというわけではないけど、
確実にいくらかラクに切り終えられた。


椅子から立とうとすると、

「あら、髪がとれてないわねぇ。」
「ちょっと待ってて。今、“髪をとるやつ”もってくるから。」

と言って、おばさんは店の奥に入っていった。
小さなほうきみたいなので払ったけど、切った短い髪がまだ服に付いているようだった。



「“髪をとるやつ”なんてあるんだ。どんな道具なんだろ」と思って待っていると、

・・・おばさんがガムテープを持って帰ってきた。


「秘密兵器。」

笑いながらそう言うと、
ガムテープを短く切って輪にし、指にはめて、俺の服をぺたぺたし始めた。

俺はだいぶ笑った。






それから『ぽっしぃー』が行きつけの美容院になった。













春。

職場に新しく女性が入ってきた。



後に仲良くなり、
つきあったりはできなかったけど、
いつも力をくれた。












この頃の俺は、確実にどん底からは脱したものの、

順調にいってるかと思えば、職場で発作っぽくなり、ヘコみ・・・
順調にいってるかと思えば、遊んでるとき発作っぽくなり、ヘコみ・・・・・
・・の延々繰り返しで、

たぶん、わずかながら進んではいるんだろうけど、
「3歩進んで2歩下がる」みたいな状態がずっと続いていて精神的にキツかった。




だけど、



『ぽっしぃー』のおばさんと出会い、

職場で、とある女性と出会い、

このすぐあと1冊の本と出会う。







N社に入社したことによって生まれた、これらの大きな出会いによって、
俺の人生が、少しずつだけど確実に上昇し始めていた。















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